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アフリカと日本をつなぐ「KAIZEN」

2013-08-24

アフリカと日本をつなぐ「KAIZEN」

 三多摩支部 国際部 江崎 秀之

今年6月に、横浜で第5回アフリカ開発会議(TICADⅤ= Tokyo International Conference on African Development) が開催されました。日本が主催するアフリカ開発をテーマとした国際会議であり、新聞やテレビでの報道を通じてご記憶の方も多いかと思います。近年の経済成長を背景に、アフリカの成長を後押しするための資源開発、人材育成、インフラ整備などへの具体的な支援策がとりまとめられ、同会議は成功のうちに閉幕しました。

とりまとめられた様々な支援策の中で私が興味を持ったのは、アフリカ自身の取り組み強化に向けた支援策が盛り込まれている点です。すなわち、アフリカ諸国は支援を受け入れるだけではなく、当事者意識を持っての自助努力が必要と謳われています。それを象徴する1つの例が、世界最大の地域機関であるアフリカ連合(AU=African Union)内の執行機関であるアフリカ連合委員会におけるカイゼン活動です。

AU委員会は、数年前から「カイゼン」から着想を得たプログラムを実施して、組織面の能力を強化し業務の効率・効果を向上させる努力を行ってきました。外務省のホームページによると、TICAD Ⅴにおける安倍総理とアフリカ連合委員長のトップ会談においても「AU委員会へのカイゼン支援を具体化していく」と言及され、日本の支援が行われることになるようです。

今後、同委員会でのカイゼン活動が日本の支援により進められ、活動の定着によって継続的かつ自主的な業務効率の向上につながることが期待されます。

AU

◆アフリカ連合・国際会議場にて

国際機関のみならず、アフリカの多くの国では、中小零細企業や医療施設に対しても5Sやカイゼンの導入が進められ、成果を上げています。私は、AU委員会や各国の零細企業等を訪問してこれらの活動の現状に触れる機会を得ましたが、単に整理整頓ができた、在庫が減った、という定量的な成果以上の良い影響を現場に及ぼしています。例えば、経営者や従業員が自ら問題解決を図る当事者意識の醸成や、個人ではなくグループで問題を見つけ解決していこうとする姿勢などです。その半面、問題が解決してしまえばそれで終わり、とばかりに活動が停滞してしまう例もあるようです。(日本も似たような状況かもしれませんが。)

このように、アフリカ諸国で日本の手法が広く使われていることに誇らしさを感じると同時に、更なる普及拡大が期待されます。アフリカの成長が加速し、TICADで表明されているように日本とアフリカの関係が強化されることで、日本企業の進出も増えていくことでしょう。これらの企業にとって、5Sやカイゼンを理解し実践できるローカルスタッフが雇用できる環境があれば心強いでしょうし、現地側の日本企業に対するシンパシーも高まるのではないでしょうか。逆に、カイゼンを知らずにアフリカに出ていくと、彼らに「日本人なのにカイゼンを知らないの!?」と驚かれることになるかもしれません。

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◆整頓された病院職員の机 (アフリカの某病院)

 

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