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久しぶりの海外出張 ~ ポーランド

2024-10-13

東京都中小企業診断士協会
三多摩支部 高取宏行

前職で最後に出張したのが、2018年。あれからコロナ禍を経て6年ぶりの海外出張です。行先はポーランド。成田空港からポーランド航空に乗ってワルシャワ空港まで直行便で14時間半の長旅です。現在、ロシアのウクライナ侵攻でロシア上空は飛行できず、北京‐ウルムチ‐トルコ上空を通過しポーランド ワルシャワへ。ロシア上空の飛行時間に比べ2時間は余計にかかっています。成田空港では顔認証を初体験しました。指紋認証のように登録要るのかと思ったら、何の手続きもなしで、通過するのみでした。

ワルシャワ空港到着後、さらに乗り継いで、アウシュビッツへ行ってきました。アウシュビッツ収容所は博物館になっており、待ち時間3時間+ガイド付き見学に3.5時間かかるということで、アウシュビッツ博物館見学は断念し、隣のビルケナウ収容所に無料バスで移動し、収容所内は歩いて見学しました。所要時間約1時間。これは窓口で登録するだけで無料です。ビルケナウには無数の小屋やガス室、焼却炉が立ち並んでおり、当時の悲惨さを肌で痛感することができました。あれから80年経って、子孫のイスラエルは何をやっているのだろうと怒りも湧き上がってきました。我々日本人も歴史をよく振り返り、同じ過ちを繰り返さないようにすることが本当に大事だなと感じました。

<ビルケナウ収容所の門(内側から)>

ポーランドは人口約3800万人、西はドイツ、チェコ、南はスロバキア、北はロシア、リトアニア、東はベラルーシー、ウクライナと多数の国と国境を接しています。第二次大戦後のヤルタ会談でポーランドの西は旧ドイツ領を得て、東側は旧ソ連時代に今のベラルーシーやウクライナ領に領土を譲渡しています。言葉はロシアやウクライナと同じ、スラブ語派で、隣のドイツ語とは全く異なります。国境を接している国々ではドイツとリトアニアが別の語族なので、旧西欧、旧東欧、バルト諸国とは言葉での区切りでもあるのでしょうか。通貨はユーロではなくズウォティ(ズロティ)で約38円(出張中のクレジットカードの交換レート)です。タクシーはありますが、BOLTを利用しました。これも初体験です。携帯で予約して車が到着するまで約2-3分、クレジットカード決済なので現金で支払う必要もなく、事前に料金もわかるので、Taxiのようにいくら請求されるかひやひやせずに済みます。料金も安いです。ミネラルウォーター500㎖は200円~500円、空港で買うと高いです。マクドナルドはメニューを見ましたが、値段をチェックするのを忘れてしまいました。好きなフィレオフィッシュがポーランドにはないという話は確認しました。

ウクライナからの難民は100万人ほど受け入れているようですが、意外と移民が少なく、治安も良いとのことでした。BOLTの運転手は中央アジアからの移民が多かったです。日本人には親しみを感じてくれるらしく、「どこから来たの?」と聞いてくれました。

ポーランドの経済は、欧州連合(EU)の中でも急成長している国の一つで、特に製造業、輸出、IT、サービス業が主要な産業です。自動車、家電、食品加工、建設、化学製品が主要な輸出品目で、特にドイツを中心としたEU諸国に多く輸出されています。また、安定した労働市場と低失業率がポーランドの経済成長を支えています。

最後に67歳で腰痛持ちの身には6年ぶりの遠いヨーロッパ出張は少々不安でしたが、何とか持ちこたえることができました。あと数年、70歳過ぎまで、この仕事を継続することできるかなという自信にもなりました。

 <ワルシャワ市街地中心部>